2021.05.27(木)朝日新聞 朝刊 8面経済を読んで

大見出し:「母が死ぬのを待てというのか」

中見出し:認知症の人の金融資産 凍結相次ぐ

小見出し:介護費などに使えず

 

序文:認知症の人の金融資産が凍結されてしまい、親族と金融機関がトラブルになるケースが相次いでいる。介護費などに充てられず、親族が借金に追い込まれることもある。金融庁が業界に改善を求めているが対応は道半ばである。

 記事内容抜粋:福島県に住む自営業の女性(48歳)は、3月、証券会社の担当者に、70代の母が持つ投資信託を解約しようとして断られた。母の介護でお金が必要となり女性が解約を申し出ると、担当者は「本人の意思が確認できれば」といった。でも、電話の受話器を渡した母は笑うだけ。認知症が進行し、受け答えができない。民法では意思能力のない状態での取引は「無効」となる。このため金融機関は、顧客が認知症と知れば、口座を凍結して取引を停止することが多い。女性は借金するしかなかった。証券会社の担当者は「お母様が亡くなられた場合、相続でご自身の財産になりますよ」

 

 私見ぼやき  老後資金運用についての留意事項である。

 このようなケースの対策として、成年後見制度が設けられている。後見人には、弁護士、行政書士等の方々が当たられる。但し、有償のサービスで、費用は年間約14万円ほどである。費用などがネックで制度の利用は低調である。生活費に必要なお金は投資信託に回せない。生活の余剰金を高利回りの商品に回しているのである。本人の意識がはっきりしている時点で、介護や終活の対処を子供と協議しておくべきであろう。自分の資産などの状況を、エンディングノートにまとめ、子に伝えておくべきである。カード類のパスワードもノートに、記載しておいた方がよいであろう。         起稿      2021.05.30