第4章 生活支援 (その2:洗濯)
つぶやき話のテーマ1: 毛糸洗い
「パジャマや化成繊維の衣服類は、洗濯して、乾燥機で乾かせばよい。
毛糸のセーターやカーディガンを洗濯機で洗ってしまった。結果は・・・。」
S施設では多くの洗濯機器が設置されている。多床棟入所者用、ディサービス利用者用には、
コインランドリー並の業務用洗濯機、乾燥機を設置している。ユニット棟の入所者用には
家庭用の洗濯、乾燥機を複数台設置している。さらに介護職員の衣服用にも家庭洗濯、乾燥機
を設置している。私は多床棟入所者を介助しているので、業務用を利用している。洗うものは、
洗面用タオル、ビニールエプロン、入所者のパジャマや肌着類、バスタオル、入浴で脱衣した
衣服、防尿用ラバーマット等である。業務を終了した介護職員の作業服もあらう。大物としては
タオルケット、寝具シーツ類、毛布類を洗うことがある。洗濯専任職員(パート)が主にこれら
の物を洗うのである。専任職員が週休の場合は、誰か介護職員が代行している。私も午前中は
洗濯乾燥を担当している。
洗濯機を操作し始めた頃である。毛糸類だけは洗濯機を利用せずに、たらいで漬け洗いすると
理解していた。それで脱衣された衣服の成分シールをチェックしながら、毛糸ものは外していた
(後回し)のである。その内、手触りなどで衣類の成分の区別がつくようになった。
ある年の3月下旬であった。衣替えが始まっていた。朝一番の洗濯は入所者のパジャマや
肌着類を洗う。当該洗濯物はキャスター付き洗濯物入れ(ランドリーバスケット)にはいっている。
洗濯場へバスケットをころがした。到着すると、すぐに洗物を洗濯機へ入れて洗いはじめた。
洗い終わるまで40分程かかる。その間、食堂へもどった。
食事介助、後片づけ、エプロン洗いや清掃等をする。エプロンを洗うために洗濯場へ行った。
朝のパジャマや肌着類は洗濯・脱水が終了していた。次は乾燥である。洗物を洗濯槽から取り
出した。すると毛糸のカーディガンが出てきた。私はびくびくしながら、カーディガンを見回した。
やはり手首と腹回りの網目に、少しほころびがあった。洗濯する前からほころびが、あったのか
否かはわからない。毛糸の色はモスグリーンで家内が編み物に使用していた色と同じに思えた。
先輩に状況を説明。すると衣替えでカーディガンはしまい込むために、洗濯にまわしたらしいと
分かった。衣類の繕いは洗濯専任職員(パート)が行ってくれる。当日は専任職員が休みである。
私は傷んだカーディガンを持ち帰り、家内に修復を頼んだ。家内は私のヘマを笑いながら、何
とか修復してくれた。毛糸の色も思った通り同一であった。後日、修復できたカーディガンを専任
職員に見てもらい、衣替え品の保管をしてもらった。
注意を要する洗濯物はランドリーバスケットの上端に置いて普通の洗物と一緒にしない。さらに
目視で衣類を区別しながら、洗濯槽へ入れるのである。熟練が必要かな?
つぶやき話のテーマ2: 腕時計
「腕時計を洗濯してしまった。防水加工をされていてタフだった。
その時計は、1度と言わず2度までも洗われた。 」
入浴時に腕時計をしたまま、脱衣所へ行かれる方がおられる。脱着が自立していると脱衣時に
自分で腕時計はずし、ズボンのポケットにしまわれる場合がある。そしてズボンを脱がれる。本人
はそのズボンを再び着るつもりであろう。ところが更衣類は準備されており、脱いだズボンは洗濯
にまわされる。介護職員はランドリーバスケットに入れる。ランドリーバスケットがいっぱいになると、
洗濯場へ行く。脱衣した衣類は洗濯乾燥である。ポケットの腕時計も一緒だ。乾燥している時に
腕時計がポケットからはみ出す。乾燥機内でカランコロンと異音がする。乾燥機を止めて調べると
腕時計が見つかった。時計は動いているし、時刻も正しい。誰の時計か持主も判明。良かった
よかった。再発防止策は、洗濯する時ポケット内を調べようである。防止策の徹底は、なかなか
むつかしいものである。忙しいとか、慌てているとかでつい蔑ろになる。その時計は1度と言わず
2度までも洗われた。再度、根本的な再発防止策が必要となった。ここで登場したのが小物入れ
である。小物入れの効用については、別章で記載したので省略する。
団塊世代が介護を必要とする時点になったら、どのようなものが小物になるのかな? IPAD、
スマホ、ハイレゾイヤホーン、腕時計パソコン、めがね型ゲーム機、メモリーカード等、色々な物
が小型化されていることであろう。それらの物が洗濯乾燥されたらどうなることやら?すべてが
防水加工されていることを期待する。
39ページ
つぶやき話のテーマ3: 尿パッド
「尿パッドの水分吸収剤はトウモロコシが原料と講習会で聞いた。
尿パッドを洗濯乾燥させると何になる?綿くずのようになった。」
このテーマも私が、洗濯機を操作し始めた頃である。衣類のポケットに異物が入っていないか
確認してから洗濯するという経験則を知らなかった時分である。
ある年の3月下旬であった。衣替えが始まっていた。朝一番の洗濯は入所者のパジャマや
肌着類を洗う。当該洗濯物はキャスター付き洗濯物入れ(ランドリーバスケット)にはいっている。
洗濯場へバスケットをころがした。到着すると、すぐに洗物を洗濯機へ入れて洗いはじめた。
洗い終わるまで40分程かかる。その間、食堂へもどった。しばらくして、エプロンを洗うため
に洗濯場へ行った。朝の衣類は洗濯・脱水が終了していた。洗物を乾燥機に入れた。ここまでは
毛糸のカーディガン洗いと同じである。本テーマは乾燥後から異なる。でも失敗原因は同じだ。
乾燥が終わった時分に洗濯場へ行った。終わっていたので、乾燥機の扉を開けた。色物洗濯
物の一面に綿くずのようなものがくっついている。私は洗濯物を取り出し、その場で衣類をはた
いた。多くの衣類をはたいて対処した。床面は綿くずでいっぱいになった。その時、表面・裏面
のみの網シートが出てきた。形状から尿パッドの残骸と推測できた。誰かの衣類の中に尿パッド
が入っていたのだ。尿パッドの水分吸収剤が綿くずになったと分かった。綿くずは払い落とせる
ので、対処できると安心した。ところが黒色でカシミヤコートのような服が出てきた。一面に白い
綿ぼこりがついている。はたいても落ちない。洗濯場の裁縫棚を探した。あったブラシがあった。
ブラシで綿ぼこりを取り除いた。冷や汗をかいた。洗濯物に何が混じっているかわからない。
洗濯物の目視チェック、手触り、異様なふくらみ等に注意しなければならないことを痛感した。
乾燥機には、綿ぼこりを集積させる部位がある。その部位には綿ぼこりが一杯たまっていた。
フィルターの目詰まりで、乾燥機が故障しないように、綿ぼこりをゴミ箱に捨てて部位を清掃した。
つぶやき話のテーマ4: 洗いネット
「毛糸製品を洗いネットに入れると、洗濯機で洗える。
靴下等の小さな洗濯物を洗うのにも有効である。 」
洗濯ネットは重宝する。先日、私は毛糸のカーディガンを、そのまま洗濯機で洗い大変な失敗
をした。職場の先輩にたずねると、毛糸製品は洗いネットに入れると、普通に洗濯機で洗えると
教えてもらえた。以後、綿花成分の多いセーター等を洗う時、その洗いネットを使用している。
洗いネットのことを家内に聞くと、家でも当然利用しているという。さらに、洗濯ものを干す時に、
洗いネットから小物類を取り出している場面を見なかったのかと、詰め寄られたと次第である。
洗いネットに注目していないので、目がその光景を見ても、脳裏には焼き付かず、洗いネットを
認識できなかったのである。私は職場で洗いネットを利用するようになって、自宅に同じものが
あることを知ったのである。
職場では、洗いネットを小物洗いに利用している。特に靴下や下着を洗うのに洗いネットを
利用している。パジャマ、衣服、タオル等と靴下を一緒に洗うと、靴下が、衣服内にくっついて
紛れ込み、他人の整理ダンスにしまわれることがある。又、靴下は洗濯槽の隅っこに張り付いて、
見落とされて取り出されないまま、又、洗濯される。その後、一人ぼっちの靴下が表れてくる。
靴下に名前が書いてあれば、持主の所へもどれるのだが?名前がなければ、靴下を見覚えの
ある介護職員が表れるまで、しばらく洗濯場でさみしく過ごすことになる。洗いネットは小物
洗濯物の紛失防止に大変役立つ。重宝な小道具である。
40ページ
つぶやき話のテーマ5: 軽印スタンプ
「介護内容の記載、報告、連絡などに、軽印スタンプをよく使用する。
そのスタンプのしまいどころが問題である。ユニフォームのポケットとなる。」
このテーマは、介護職員の注意意識の問題である。S施設の介護職員は、介助作業時にユニ
フォームを着用する。このユニフォームは洗濯場の専用洗濯機で洗う。それで、仕事がおわると
各自、ユニフォームを専用洗濯機へ投入する。数量が貯まれば、誰かが洗濯機を稼働させる。
よってポケット内のチェックは、各個人にまかされている。介護職員は介護内容の記載、報告、
連絡などに、軽印スタンプをよく使用する。この軽印スタンプがポケットに残ったまま洗濯される
のである。異常に気付くのは、軽印スタンプがでてきた時、乾燥機でカラカラと異音がする時で
ある。これだけで終われば、「ああ、忘れたな」で済ませるが少し被害が出る。それはスタンプ
なので一緒に洗濯した方々のユニフォームにスタンプ印をつけることである。赤玉模様のユニ
フォームになってしまう。
つぶやき話のテーマ6: 100円ライター
「タバコを吸う人には、ライターは必需品である。
ライターのしまいどころが問題である。 」
これは喫煙する介護職員のモラルの問題である。ユニフォーム用洗濯機の乾燥機で発生した
ものである。乾燥機の中から、100円ライターが発見されたのである。事故にならなかった分、
ラッキーだったというしかない。施設の設備で火をつける作業はない。再発防止策として業務中
はライターを手持ち禁止である。タバコを吸う人には、ライターは必需品である。喫煙する人は
ライターを各人の下駄箱と定めた。だから下駄箱からライターを持ち出し、定められた喫煙場所
で煙草を吸うことになった。終わったら、ライターを下駄箱に戻すのである。
41ページ
更新来歴 追加 続介護よろず話 >>有償ボランティア・スケッター>>
起稿 読む 2024.01.13
更新来歴 追加 続介護よろず話 >>シーツ・タオルの役割>>
起稿 読む 2024.01.30
更新来歴 追加 介護ニュースのぼやき談2024>>ホームヘルパーの賃下げ危機>>
起稿 読む 2024.03.02
更新来歴 追加 介護ニュースのぼやき談2024>>介護保険料は右肩上がり>>
起稿 読む 2024.04.10
「ピンピンコロリの潮時へリンク先」ボタンを選択押下し、該当HP内の見出より検索ください
更新来歴 追加 手術後また手術>>術後経過・復帰> 掲載。 掲載日 2021.08.14
2021.08.14をもって投稿は終了しました。
「アルトハーモニカ鐘ヶ江の広場へリンク先」ボタンを選択押下し、該当HP内の見出より検索ください
デモ演奏ページにあります
更新来歴 追加 じょんから女節、 津軽平野・与作を登録 2018.12.05
更新履歴 追加 一円玉の旅烏を登録 2019.02.27
更新履歴 追加 オリーブの首飾りを登録 2020.01.05
更新来歴 追加 能楽堂でハーモニカ演奏 一挙公開しました。 2022.09.16
「君待つびわ湖の広場へリンク先」ボタンを選択押下し、該当HP内の見出より検索ください
更新来歴 追加 デモ歌唱、演奏>>ハーモニカと歌声 2020.01.05